人気ブログランキング | 話題のタグを見る

シンプルライフと日和やの本棚

ihoyiray.exblog.jp
ブログトップ
2015年 08月 03日

謙虚と小さな世界と「第2図書係補佐」

「火花」
今期、芥川賞を受賞した又吉直樹さんの著書は160万部を超えるとか。
小説を書く前にもエッセイを書いています。



「はじめに」には、本好きな又吉さんのこんな言葉に頷かされます。

〜僕の役割は本の解説や批評ではありません。僕にそんな能力はありません。心血注いで書かれた作家様や、その作品に対して命を懸け心中覚悟で批評する批評家の皆様にも失礼だと思います。
だから、自分の生活の傍に常に本という存在があることを書こうと思いました。本を読んだから思い出せたこと。本を読んだから思い付いたこと。本を読んだから救われたこと。
もう何年も本に助けられてばかりの僕ですが、本書で紹介させていただいた本に皆様が興味を持っていただけたら幸いです。

渋谷の劇場のフリーペーパーの中で、
本を紹介するコラムを連載していたものをまとめたのが本書です。

47冊の本が紹介されています。
この紹介されている中で、ワタシが読んだ記憶のある本は、
「万延元年のフットボール」「赤目四十八瀧心中未遂」「山月記」「銀河鉄道の夜」「変身」「異邦人」「キッチン」くらい…内容もうろ覚え…

読んでいて面白いです。
紹介している本いついて書かれているのは、
1行だけだったりする時もあるのに、
自分のことを語りながらも紹介の本いついて語っています。
巧みです。

読んでみたくなる本がいくつもありました。
タイトルは、謙虚な又吉さんらしい。

中村文則さんとの対談が巻末にあります。
又吉さんがファンで、実現したそうです。
お互いに本の好みが似ている、と結んでいます。

以前又吉直樹さんについて書いた記事でも、
純文学に興味を持ったきっかけについての語っていました。

人ひとりが体験できる世界は小さなものです。
感じ方も自分だけしか知りえません。
読書で人の体験や感じ方を知ることができます。
共感したり違うことを認識することで、世界が広がる、
それがワタシにとっての読書です。

謙虚と小さな世界と「第2図書係補佐」_c0345411_01042563.jpg
#811 長岡大花火の文字は金澤翔子さんの書。1文字づつジュワ、っと余韻の音がするような迫力








by hiyoriya1410 | 2015-08-03 23:43 | 身辺雑感 | Comments(0)


<< 猛暑と満天青空レストランと「老...      長岡大花火と「元素生活」 >>