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2015年 09月 06日

大地の芸術祭2015ひびくものと「うたかたの歌垣」ほか小屋丸

山にはススキ、田んぼは色づき始め、すっかり秋の様相の越後妻有。
大地の芸術祭が開会した頃の汗だくの日々がうそのよう。

見残した作品をピンポイントで回った半日。
松代と松之山、十日町の当間を廻りました。

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どんよりとした空模様の中、まずは松代へ。カバコフの「人生のアーチ」は城山の少し奥まったところにあり、前回ヒナギクさんと廻った時スルーしてしまったところ。数十段の整備された細かい砂利の階段を2分ほど登ると、松代の駅周辺を左手に見える、見晴らしの良い場所があり、そこに幅10m弱、高さ3mほどでしょうか、白い彫刻。橋の上には5つのオブジェ、卵/少年/光の箱を背負う男/壁を登ろうとしている男。あるいは永遠の亡命/終末、疲れ切った男というタイトルがガイドブックある。みな少しおどろおどろしい。辛酸労苦の言葉が浮かぶ。感じ方は人それぞれ。これをみて今の自分が幸福だと感じられたらよいのかな、と。

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さて次に向かったのは、城山から車で7分ほど山へ入った小屋丸集落の「リトル・ユートピアン・ハウス」という小さな美術館。2003年の作でいつもガイドブックを眺めては訪ねたいと思いつつ、今回ようやく実現。色と文字と音が際立つところ。入った瞬間にわくわく。楽しげな絵とポップな色、摩訶不思議な言葉が楽しげに並ぶ。わーっとあげたあげた歓声の透明な響き渡る音。響く音にまた驚く。壁に書かれた文字は、凧の糸 天には見えず 指に見ゆ、盲導犬のように、べからずという言葉、あらゆる少年の守護者、視野を横に広げる、大根ひき 大根で道を 救えり、一粒の砂になる、黄金時代に空気を、アイウエオ カキクケコ タチツテト ナニヌネノ ハヒフヘホマミムメモヤユートピア子どものためのお話。この場にいることがとても心地よい。
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農舞台に戻って隣の「まつだい郷土資料館」。築150年という古民家は威風堂々、和紙を通した光が美しい。小荒戸の「原生ー立つ土」には笑った。不要になったズボンが大変身。不思議な景観を作り出していた。

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この後は松之山のじょうもんの湯に展示されている古群弘「うたかたの歌垣」。制作に6年以上かけたとあるが見て納得。烏の羽で作られた漆黒の屋根、壁にも羽の山々、和紙や柿渋、金箔、漆喰など用いた茶室が神々しい。巨大な花器に松之山に自生する植物が活けられる。願入の胞衣同様重さを感じる作品。ギャラリー湯山に足を延ばし「雪アートプロジェクト」の作品を見て、十日町へ。
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当間の「蔓蔓2015ー夜の手触り」の新作は2回に光を通す陶器で作られた花を暗闇でみる。幽玄なこと。前回の白い陶器に家々が描かれた繊細な陶器の花、背景が黒バックならもっと作品が生きるのでは。同じ敷地の「芽吹きの風2」は先日の強風のあおりで作品が壊れて残念なことに。

原生、あたりから降り出した雨に軽く打たれながら廻った鑑賞日となりました。
町中の作品もまだ見ていないのだけれど、会期もあと1週間となりました。

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#769 2003年のガイドブックのはんこはヘビでした


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小屋丸の美術館より




by hiyoriya1410 | 2015-09-06 23:57 | 見 たものあれこれ | Comments(0)


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