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2016年 07月 30日

【百合子さんの絵本】と『リーサの庭の花まつり』

今日、午後9時から放送されたNHKのドラマ
【百合子さんの絵本〜陸軍武官小野寺夫婦の戦争】は、
第二次世界大戦中、スウェーデンのストックホルムで、
諜報活動に従事した小野寺夫妻を描いたもの。

小野寺百合子さんは、児童文学の翻訳者として
ムーミン シリーズを手がけた方。
このような戦争体験をお持ちだったとは。



以下はNHK番組ホームページの内容紹介から
16 年―
小野寺百合子(薬師丸ひろ子) は、陸軍武官としてストックホルムに駐在していた夫・信(香川照之) がいるスウェーデンに旅立った。到着したその日から、百合子は夫が入手した極秘情報を暗号化し日本の参謀本部に送る毎日を過ごす事となる。夫婦共同で諜報作業にあたり、機密を守るためだった。
外出の時には必ず見張りがつき、子供の命が危険にさらされる緊張の日々が続いた。百合子は母としての悲痛な気持ちを押し殺し電文を送った。そんなある日、信はヤルタ会談で交わされた連合国の密約の存在を知る。それは「ソ連ガ対日参戦ヲ決メタ」というもの。日本の敗戦を決定づける極秘情報だった。
百合子は、この情報を本国が受け取ればきっと和平に動くと信じ打電し続けた。しかし、小野寺夫婦の情報はついに活かされる事なく、原爆が投下され、日本は敗戦を迎える…。

戦後、百合子は『ムーミンパパの思い出』など児童文学の翻訳に携わる。一方、信は戦時中の事には堅く口を閉ざし、無念の思いで日々を過ごしていた。夫にかつての誇りを取り戻して欲しいと願う百合子は、自分たちはもう1度、過去と向き合うべきだと語る。信は、消えた電文の行方を探る決意をする。
戦争の最前線を生きた稀有な女性の姿を通して描く、夫婦の愛の物語。

ドラマの原作になっているのはコチラ

ドラマに合わせて緊急出版された小野寺百合子さんの著書

ドラマの中で印象的に扱われた絵本が、
スウェーデンを代表する絵本作家エルサ・ベスコフの
『リーサの庭の花まつり』です。


日本に残してきた子どもたちに必死に送ってくれるように夫に頼みます。
冬が長いストックホルムで夏至を祝う花まつりがいかに大切なものであるか、
その土地でしか感じられないことがあったのでしょう。
世界中が戦争にある中で、美しい絵本が、
ストックホルムから日本の子どもたちの元へ無事届いたことを、
戦後1年経って再開した時に、百合子さんは知るのです。

ドラマの冒頭にも『ニルスのふしぎな旅』の洋書を、
子どもたちに読んで聞かせる場面がありました。


ベスコフの絵本は、ドラマの中で小道具としてもたくさん使われていました。
『ブルーベリー森でのプッテの冒険』「もりのこびとたち』など、
いずれも豊かな自然と愛らしい登場人物たちが、
色鮮やかに描かれています。


ドラマは、自分たちの子どもに体験を語ることで、
誇りを取り戻そうと試みようと決心し、終わります。

小野寺武官が「国がなくなる」と憤っていましたが、
それが何を意味するのか。
ドラマをみて考えました。

【百合子さんの絵本】と『リーサの庭の花まつり』_c0345411_23482345.jpeg
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by hiyoriya1410 | 2016-07-30 23:55 | 身辺雑感 | Comments(0)


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