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2016年 09月 13日

【君の名は。】と古今和歌集

映画【君の名は。】をみました。
よかったです、すごく。


入れ替わりができなくなって、
瀧くんが三葉に会いに行き、
入れ替わることができて、目覚めた瀧くんのシーンで、
笑い泣きしました。

映画をみての「笑い泣き」ははじめてです。
隣の人も泣いてました。

せつなさ、ユーモア、壮大さ、繊細さ、
時空、伝承、伝統、相続、異端、継承、
雨と雪、街並みと集落、山と湖、空と雲、星と彗星、
それらに光の演出がくわわり、新しい世界にみせていました。


ストーリーは、夢の中で高校生の男女が入れ替わる、
くらいしか知らずに見に行きました。

冒頭からの彗星のシーンがエンディングに続く、
彗星、そして隕石の衝突という自然災害という
現代において抗えない現象が迫ります。

急転直下の展開に引っ張られながら、
ぐいぐい見せられました。
バッドエンドにはならないのだろう、
と思いつつも、どうなるの、という不安と期待。

細部に丁寧に描かれたストーリーと作画は、
たしかに、もう一度見たくなる映画になっています。

公開して半月以上経つというのに、
オンライン予約にアクセスするとほぼ満席。
大ヒット中、とのふれこみは地方にも波及していました。
リピーターも多いとききます。

深海誠監督については、
抒情的な綺麗なアニメーションをつくる人、
くらいしかしらず。

でも今回は狙って、エンターテインメント作品を作ったといいます。
見事にできているのが、すごい。

絵よりも音に関心がある、
というアニメーション監督も珍しいのでは。


2011年の【星を追うこども】は古事記、
2013年の【言の葉の庭】は万葉集、
そして今回は、古今和歌集の小野小町の和歌

「思ひつつ寝やれば人のみえつらむ 夢と知りせば覚めざらましを」
(あの人のことを思い出しながら眠りについたから夢にでてきたのであろうか。
 夢と知っていたなら目を覚まさなかったものを)

すれ違い、最後に逢える。
タイトルが、昭和の大人気ラジオドラマ「君の名は」、
と同じで「君の名は。」

覚えておけない記憶の中で、
消えない記憶を辿って巡り合ったふたりは
「きみのなまえは・・」と互いに確かめあうのです。

監督のいう、
「まだ見ぬ大切な人との出会いを求めるのが思春期。
 それは生きていくうえでの原動力になる。
 あなたににも将来にそんな相手がいるかもしれない」

思春期真っ最中の人も、遠い過去になった人も
懐かしさと切なさをもって、楽しめる映画でした。


こちらはCD

#625 音楽は全編RADWIMPSが担当。オープニング、中程、エンディングと効果的に映像と絡み合って映像を際立たせていました。ハチが大ファン






by hiyoriya1410 | 2016-09-13 22:45 | 見たものイロイロ | Comments(0)


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